「オフィスを今よりおしゃれに」「かっこいいオフィスをつくりたい!」
オフィスは ”仕事をする場” のみならず企業ブランディングの重要なファクターでもあるという認識が広まる中、採用困難などの悩みを抱える中小企業の多くは、オフィスリニューアルによるイメージアップが急務となっています。
今よりもっとおしゃれなオフィスをつくるために、オフィスリニューアルを検討する際に押さえておきたい7つのポイントをご紹介しています。
1. そもそも『おしゃれなオフィス』とは?
普段何気なく使っている「おしゃれ」や「かっこいい」という言葉。漠然とした”印象”や”雰囲気”に対して直感的に使われる一種のほめ言葉です。
その対象が人でも物でも空間でも、なぜかははっきりしないけれど好印象を受けたときに思わず「あ、なんかカッコイイ」「どこかオシャレ・・・」と言うこともあると思います。
そこで気になるのは、何がそのような”好印象”を与えるのか。単に「見た目が良い」というだけではない”なにか”がありそうです。
対象の違いや感覚の差もあるため一概には言えませんが、語源などから推測すると、共通点としては以下のようなことがあると考えられます。
- 複数の要素が総じて気が利いている
- 当世風である
- 複合要素から1つの意思のようなものが感じられる
そして、「オフィス」が対象の場合、次のように置き換えることができるのではないでしょうか。
- 空間を構成する要素のどれもが目的に沿って選び抜かれ、且つ調和している
- 時流に見合った仕様である
- インテリア全体に統一感があり、そこから企業の考えやビジョンが伝わってくる
これはあくまでも1つの解釈ですが、「おしゃれなオフィス」「かっこいいオフィス」と表現されるオフィスには、多くの場合、これらのいずれかが備わっていると考えられます。
【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスインテリアの色彩計画① 色の基本
【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスインテリアの色彩計画② 色の調和と配色パターン
2. おしゃれなオフィスをつくるための7つのポイント
では「おしゃれなオフィス」をつくるには、一体どのようにすればよいのでしょうか。
オフィスリニューアルを計画する上で、オフィスをおしゃれに見せるためのポイントは7つあります。
① コンセプトを明確にする
オフィスインテリアは、家具や内装材などの複数の要素で構成されます。それらがまとまって見え、そして好ましい印象を与えるためには、計画の最初に方向性やコンセプト(軸になる考え方)を明確にしておくことが重要です。コンセプトがはっきりしていれば、家具や内装材を選ぶ時の迷いやブレが少なくなります。
オフィスのコンセプトは企業理念やビジョンを反映するのが通例です。ただし、一部のみのリニューアルでは、そのような会社全体の意志に関わるコンセプト設計だと既存スペースとの統制が難しくなることもあるかもしれません。そのような場合は、対象となるスペースの目的に応じた”テーマ”として捉え、方向性を定めるのも1つの方法です。
② インテリアに統一感を出す
自然素材でシンプルに仕上げるナチュラルスタイル、実用性重視の無骨さがクールとされるインダストリアルスタイル等々、インテリアのコーディネートにも様々なスタイル(テイスト)があり、スタイルごとに定番の色使いや家具デザインがあります。
オフィスインテリアを考える際には、まず、どのインテリアスタイルが理想に近いのか、完成イメージを明確にしておく必要があります。そして、そのイメージに近づけるための色使いや家具選びで、インテリアに統一感を出すことが大切です。
インテリアに統一感があると洗練された印象を与えるほか、その空間のイメージが鮮明になり、記憶にも残りやすくなります。
どのインテリアスタイルを選べばおしゃれなのかではなく、企業の文化やビジョン・価値観を体現するのにはどのスタイルがふさわしいのか、という視点で選ぶことで、企業ブランディングにつながります。
社内に企業の”美意識”を浸透させるためにも、ぜひ配慮したいポイントと言えます。
③ 色彩計画をきちんと立てる
インテリアの色彩計画には、場の快適性や美しさを左右する重要な役割があります。色の組み合わせ次第で、狭い空間を広く見せるといった視覚効果を与えることや、落ち着きや温かみといった雰囲気、ムードを演出することができるのです。
1つの空間は、床・壁・天井、家具や小物等の要素で構成されますが、それらの配色には全体で見たときにバランス良く感じられる比率があります。
- ベースカラー:70%程度(壁・天井・床など)
- メインカラー:25%程度(家具・床など)
- アクセントカラー:5%程度(小物など)
メインカラーには空間のテーマ・雰囲気づくりの決め手となる色、アクセントカラーには全体に対してメリハリが利く色をほどよくプラス。アクセントカラーを効果的に使うことで、より印象的な空間に見せることもできます。
色の基本情報はこちら!
④ オフィスグリーン(緑化)
空間に自然で健康的なイメージを与えるグリーン。
その有機的なフォルムが殺伐としがちなオフィスに穏やかな雰囲気をもたらし、概して好印象を与えます。さらには、色によるリラックス、生の植物であれば空気浄化や加湿の効果も見込め、健全なオフィス環境の構築に不可欠とも言える要素です。
ただし、中小規模オフィスでは、日当たりや置き場の問題をはじめ、長期休暇中の管理など様々な難しさがあることも事実。そのような場合には、生のグリーンを枯らすよりも、最初から人工観葉植物で代用してしまうというのも1つの方法です。
精巧なつくりのフェイクグリーンなら、形や色による視覚的な効果は得られます。日陰でも地下でも、環境を気にせず必要なところに配置でき、空間のアクセントとしてはもちろん間仕切りや目隠しとしても活用できます。
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⑤ アイキャッチャーを置く
アイキャッチャーとは、人目を引きつける要素のこと。インテリアにおいては、空間に入ったときにまず視線を集めるような存在感のあるものがそれに当たります。
部屋のポイントにインパクトのあるアイキャッチャーが置いてあると、その空間への関心が高まります。自由なアレンジが難しい狭小スペースであっても、気の利いたところにセンスの良いアイキャッチャーがあれば、その一画から「おしゃれ」なイメージを与えることができるのです。
オフィスであれば、企業ロゴをあしらったサインや装飾、アクセントウォールをはじめ、シンボルツリー等のグリーン、特徴的なデザインの照明器具やソファなどの家具もアイキャッチャーになり得ます。
単に奇をてらうのではなく、企業イメージを的確に表現するアイテムにこだわって選ぶことが大切です。
⑥ 遊び心を取り入れる
「遊び心」とは、ゆとりや洒落っ気のある心のこと。
仕事をする場であっても、ハッとするような仕掛け、さりげなく人を楽しませる仕掛けがあると、どこか余裕を感じさせ、そのオフィスを”印象的”にします。
オフィス内で「遊び心」を取り入れやすいのは、カフェスペース、休憩室・リフレッシュスペースなど、多目的に利用できる共用スペースです。執務エリアに比べレイアウトの自由度が高く、企業のビジョンや文化、こだわりを反映しやすい空間です。コミュニケーション活性化やブランディングのためにも、その必要性は高まっています。
⑦ レイアウトにゆとりを持たせる
空間の印象は、インテリアスタイルや色使いはもとより、レイアウトの密度によっても大きく左右されます。
スペース効率重視で家具を詰め込み過ぎのオフィスは、圧迫感や閉塞感といったネガティブなインパクトを与えがちです。また、仕事場としての使い勝手も悪く、働く人のストレスにもなってしまいます。
視覚的な快適性においては色や照明も影響しますが、レイアウトにおいても、適度に余白を設け、ゆとりが感じられるようにすることが大切です。その空間の目的である「働きやすさ」を重視することは、おしゃれなオフィスづくりに欠かせないポイントではないでしょうか。
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