オフィスデスクイメージ

オフィスレイアウトの「要」ともなるデスク。

働き方の多様化でオフィスのレイアウト形式やデスクのバリエーションも多彩になり「種類が多くて選びにくい・・・」「どれを選べばよいのかわからない・・・」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

オフィスリニューアルを計画するときにも参考になる、デスクの選び方についてまとめています。

1. デスクの種類と特徴

オフィスでの事務仕事に欠かせないデスク。オフィス向けのデスクには事務用や研修用、1台を複数人が利用するフリーアドレスデスクや立って使うハイデスク、集中できるパネル付きなど、様々な種類があります。それぞれの機能や特徴について解説していきます。

1.1 平机

平机

平机(ひらづくえ)とは、天板を支える左右の構造体に引出等の収納機能がないシンプルなデスクのこと。収納オプションがあるデスクシリーズの基本形はこれにあたります。

オプションの多いシリーズであれば、天板下にデスクワゴン、机上に上置き棚、平机の横に脇机デスクサイドテーブルなど、後から必要に応じて追加し機能拡張ができるという点で自由度の高いデスクとも言えます。

1.2 両袖机、片袖机

通路幅の目安

両袖机(りょうそでづくえ)は、天板を支える左右の構造体に引出など収納がついているデスクのこと。片側のみなら片袖(かたそで)と呼ばれます。

主に、自席で書類や備品を管理する部署の固定席や、役員室、書斎のデスクとして使用されます。

1.3 4本脚デスク

通路幅の目安

4本脚デスクとは、天板を4本の脚で支える構造のデスクのこと。パネル脚のデスクに比べて軽快な印象になります。

複数人で囲んでテーブルのように使用できるタイプのほか、天板の1辺に配線用切り欠きを備え、壁付けや組み合わせレイアウトに対応できるタイプがあります。

1.4 フリーアドレスデスク

フリーアドレスデスク

フリーアドレスデスクとは、席を固定しないフリーアドレスのオフィスに適した大型テーブルタイプのデスクのこと。充電がしやすいよう天板には配線機能やコンセントが付属しています。

フリーアドレスデスクの多くは増連式で、設置スペースや人数に合わせてサイズ拡張が可能です。レイアウトが容易で、コストパフォーマンスも比較的良いため、固定席の島型デスクとしても利用されます。

また、最近では、フリーアドレス向けでも壁付けや並列型など、島型以外のレイアウトに対応できるハーフデスクも需要が増えています。

【オフィスレイアウトお役立ち情報】フリーアドレスデスクの種類と選び方について

1.5 ハイデスク

ハイデスク

ハイデスクとは、天板の高さが1000mm前後のデスクのこと。立ち姿勢・スタンディングでの使用や、ハイチェア、ハイスツールと合わせて使用されます。

軽作業や資料閲覧などで一時的に利用する”共有デスク”として、デスクワークの座りっぱなし防止や気分転換などの目的も兼ねて、オフィスに設置されるケースが増えています。

1.6 ブースデスク

ブース型デスク

ブースデスクとは、左右や正面をパネルで囲い、周囲が気にならないよう配慮されたパネル一体型デスクのこと。

必要数を横につなげられる増連式や、1人用のL型、2人用のT型、背面にエンドパネルをつけ個室感覚で利用できるパーソナルブースなどのバリエーションがあります。

主に、自習スペースや塾の個別指導、フリーアドレスオフィスの集中エリアなどに利用されます。

以上が、オフィス向けデスクの一般的なバリエーションです。

これらのデスクは、多くの場合、多様な用途やレイアウトに対応できるようデスクの機能を拡張するオプションがシリーズとして展開されています。次はオプションの種類について解説していきます。

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【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスのデスクレイアウト 基本の6形式

2. デスクの機能拡張オプション

デスクワークの能率UPを可能にするデスクの機能拡張オプション。オフィス向けデスクでは、個別のカスタマイズや多様なレイアウト形式に対応できるよう様々なタイプが展開されています。どのようなものがあるのかを事前に知っておくとオフィスレイアウトを考える時にも役立ちます。

2.1 脇机、デスクサイドテーブル

脇机、袖机

脇机(わきづくえ)とは、デスクの横に並べて使用する収納を備えた補助的な机のこと。袖机(そでづくえ)とも呼ばれます。

平机と組み合わせ、その片側あるいは両側に並べて置く形で机上面積を拡張し、収納を増設できます。

2.2 サイドテーブル

デスクサイドテーブル

サイドテーブルは、デスクと並べて天板をL字に拡張する補助用のテーブル。収納機能を備えているものが一般的です。

デスクワークの状態を維持したまま、横を向くだけでファイリング等の軽作業やちょっとした打ち合わせができるため、業務効率UPにも貢献します。

また、デスクとデスクの間に挟むようにして設置することで隣との間隔が調整でき、集中力向上やプライバシー確保にも役立ちます。

2.3 上置き棚

ブース型デスク

上置き棚は、デスクの天板に後付けできるクランプ固定式の収納ラックのこと。机上空間を有効活用してモニター設置や資料や小物等の置き場が増設できるため、机上を広く使えます。

高さをフルに活かせる2段式の上置ハイシェルフなら収納力も2倍。ただし、壁付けレイアウトの場合にのみ利用できるオプションです。

いずれの場合も、購入前に製品のクランプ可動寸法と取り付けたいデスクの設置部分の寸法・形状を確認しておく必要があります。

2.4 デスクワゴン

デスクワゴン

デスクワゴンは、デスク下や脇に置いて使用するキャスター付き収納のこと。デスク周りで活躍するワゴンとしては、鍵付きの引出タイプのほかにも、資料の管理・共有に適したオープンワゴンや、多目的に利用できるフリーワゴンなどがあります。

フリーアドレス向けのデスクにおいては、一時的な利用でも席の側に手荷物や資料を置いておけるよう、収納物の形状を選ばない2段ワゴンをデスク下に配備するケースが増えています。

2.5 机上スクリーン、デスクトップパネル

机上パネル

机上スクリーン、またはデスクトップパネルは、デスクの前や左右に設置する机上用のパーテーション。固定式と置き式があり、材質もスチール、布張り、フェルトやアクリルなど様々です。

クランプ等でデスクに設置する固定式は、島型デスク間の仕切りやデスク前の目隠し、メモの掲示や物の落下防止等に役立ちます。

一方、脚付きで自立する置き式は、フリーアドレスのデスク上などで、一時的に集中したいときやプライバシーを確保したいときの簡易的な使用に適しています。

このように、デスクと並べて置くだけで利用できるものから天板に固定するものまで、様々なタイプがあります。ワークスタイルや希望するレイアウトに応じて、オプションが充実しているシリーズからデスクを選ぶというのも1つの方法ではないでしょうか。

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【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスレイアウトの基準寸法

3. デスクワークに必要な机上サイズ

デスクワークにおいて重要となるのは、能率的に作業ができるかどうか。デスクワークの快適性を高めるには、あらかじめ作業内容や設置する機材等などを把握しておき、最低限必要な机上面積を意識してデスクを選んだほうが間違いがありません。

デスクワークにおける机上での動作やその範囲については、以下のような目安があります。

3.1 机上の作業域の目安

机上の作業域

人間工学に基づく作業域の考え方では、机上でのキーボード入力や書き物といった繰り返しの動作は肘を基点に半径約300mm内(通常作業域、たまに手に取るような固定電話や物を置くのは着席状態で腰を浮かさずに手が届く約500mmの範囲(最大作業域とされています。

3.2 机上の幅について

例えば、ノート型PCでのメールチェックあるいはセミナー受講といった短時間の利用においては、両肘を広げられる程の幅(≒約600mm)があれば、机上での動作は可能です。ただし、オフィスでのデスクワークなど長時間の利用が想定される場合には、最低でもW700-750mm、ゆとりがあればW1000mm以上が推奨となります。

最低限必要な机上幅

ノートPCでの短時間作業600mm
セミナー受講、研修等600mm
デスクワーク(最小)700-750mm
デスクワーク(推奨)1000mm以上

3.3 机上の奥行きについて

机上の奥行きに関しては、ノートPCを使用する場合なら450mm程度あれば通常の作業が可能です。モニターを使用する場合は、通常奥行き500mm以上が必須とされます。ただし、モニターのサイズによって目の位置から画面までの適正距離が異なるため状況に応じて確認が必要です。この適正距離には、個人差もありますが、目安として23インチなら600mm前後、24インチなら700mm前後、27インチ以上なら800mm程度とされています。

モニターまでの適正距離(目安)

モニターサイズ目から画面まで
23 inch600mm前後
24 inch700mm前後
27 inch以上800mm程度

これらの寸法を目安として、実際のデスクワークに最低限必要な幅や奥行きを見定め、適正なデスクサイズはどれかを判断するとよいのではないでしょうか。
次に、デスクのサイズバリエーションについてみていきましょう。

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【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスレイアウトの基準寸法

【オフィスレイアウトお役立ち情報】フリーアドレスデスクの種類と選び方について

4. デスクのサイズと選び方について

オフィス向けのデスクは、オフィスの広さや業務内容によって使い分けできるよう1つのシリーズでも数種類のサイズバリエーションがあります。メーカーによっても異なりますが、以下のようなサイズ展開が一般的です。

4.1 デスクの幅バリエーション

デスクのワイドバリエーション

デスクの幅は、コンパクトなものでW800mmから、W1000mmW1200mmW1400mmあたりが主流です。

デスクワークのタイプや使用機材、収納量、レイアウト効率等を基準に選ぶことはもちろんですが、複数のデスクを並べて設置する際には、隣の人との間隔も考慮する必要があります。人と適度な距離を保つことでリラックスでき集中しやすいといった心理的な作用があるためです。

幅に余裕のあるデスクであれば、横並びに設置しても自然と隣との距離を保てます。幅が狭いデスクの場合には、2台の間に脇机デスクサイドテーブルを挟んで距離を取る方法もあります。

4.2 デスクの奥行きバリエーション

デスクの奥行きバリエーション

デスクの奥行きは、D600mmD700mmの2種類が主流です。

ノートPCを使用する場合、奥行きは最低450mm以上から600mm程度あれば、よほど大量の書類を広げることでもない限り、十分なサイズです。

モニターを設置する場合は、画面までの距離が近すぎたり遠すぎたりすると眼精疲労や肩凝り、頭痛等の原因にもなるため、利用者が画面サイズごとの適正距離を維持できるよう、奥行き寸法に余裕を見ておくことが推奨されます。

【オフィスレイアウトお役立ち情報】オフィスのデスクレイアウト 基本の6形式

4.3 フリーアドレスデスクのサイズについて

増連式が多いフリーアドレスデスクにも、天板1枚の幅や奥行きに複数のサイズバリエーションがあります。

以下は、弊社の一部製品の規格に基づいた図になりますが、サイズをイメージする際の参考になさってください。

奥行き1000mmのフリーアドレスデスク
奥行き1200mmのフリーアドレスデスク
奥行き1400mmのフリーアドレスデスク

【オフィスレイアウトお役立ち情報】フリーアドレスデスクの種類と選び方について

4.4 デスクの高さについて

デスクワークなど事務作業に使用するデスクの天板の高さは、日本国内で流通しているものに関しては、700mmあるいは720mmが主流です。1971年にJISにより日本人の平均身長に合わせて700mmが基準とされましたが、その後1999年にこの基準は参考扱いとなり、現在JOIFA(日本オフィス家具協会)では、日本人の平均身長が高くなったことやデスク下収納の実用性、車椅子利用に対応できる下肢空間の確保といったことを理由に720mmが推奨されています。

ただし、デスク下の高さは天板の厚みや引出の有無などによっても異なるため、車椅子での利用や肘掛け付きのチェアが収まるかどうかを判断するためには天板下の有効寸法の確認が必要となります。

スタンディングで使用するハイデスクは、天板面の高さが1000〜1100mm程度で設計されています。

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5. デスクのカラーと空間に与える印象について

オフィス向けデスクのカラーには、トーンの異なる木目(ナチュラル、オーク、ウォルナット、ダークなど*)やホワイトといったバリエーションがあります。デザインによっては天板と脚部で色(素材も)を使い分けているものもあり、実際の選択肢はさらに豊富です。

デスクはオフィスレイアウトの要であり表面積の多くを占めるため、その選ぶカラーによって空間の印象も大きく変わります。色によってどのような雰囲気になるのか、以下に例を挙げておきます。

※ 同じ色名であってもシリーズごとに色みやトーンは異なるため、現物やチップサンプルなどで確認することをおすすめします。

ナチュラル木目カラー ナチュラル木目系

ナチュラル天板デスクのシーン

木目の素材感が活きる、明るいトーンのナチュラル木目天板のデスク。執務空間に自然で和やかな印象を与えます。

床材も明るめのフローリングなどで質感やトーンが近似する場合には、デスクの脚部やチェアにホワイトやブラックなど無彩色を取り入れると印象が引き締まり、木目の質感を引き立たせることができます。

ダーク木目カラー ダーク木目系

ダーク天板デスクのシーン

暗いトーンのダーク木目天板のデスク。執務空間に重厚感と落ち着いた印象を与えます。

狭いスペースであれば、空間の上部にあたる壁や天井のトーンを明るめに、床は暗めにして重心を下げると、圧迫感が少なく空間に広がりを感じさせることができます。

ホワイト天板 ホワイト系

ホワイト天板デスクのシーン

光を反射し空間が明るく見えるホワイト天板のデスク。執務空間に清潔感とすっきりした印象を与えます。

無彩色でのモノトーン配色はもちろんのこと、どのような色相、トーンの色とでも合わせやすいため、テーマカラーを強調したい場合や、多色使いの賑やかさを中和したい場合などにも適しています。

【オフィスレイアウトのお役立ち情報】色の基本情報 オフィスインテリアの色彩計画①

6. オフィスリニューアルのデスク選びで迷ったら?

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